どうも、ゆうきんです。
今回はグランファルーン・テクニックの説得戦術ノウハウについて解説します。
グランファルーン・テクニックとは
プロパガンダの一テクニックであり、
ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーやブッシュ元大統領も
説得ノウハウとして取り入れていた技法です。
独裁者アドルフ・ヒトラーやブッシュ元大統領が
説得ノウハウとして取り入れていたことから分かるように、
このグランファルーン・テクニックの効果は最恐であり絶大。
この技法を効果的に利用することで、
マーケティングやコピーライティングで爆発的な反応を得て、
熱狂的なファンを作ることは簡単です。
※プロパガンダの技法は当ブログで複数紹介していきますが、
一般人を簡単に意のままに操ることも可能な恐ろしいノウハウでもあるので、
決して悪意ある目的では利用しないようにご注意ください。
グランファルーン・テクニックとは
グランファルーンとは、
カート・ヴォネガットjrの作品「猫のゆりかご」に登場する
ボコノン教という架空の宗教の用語で、
「誇りを感じさせるが意味のない人間同士の連携」
のことを言います。
つまり、平たく言うと無意味な連携のことを意味します。
人には、一度もお会いしたことがなく、たとえ面識がなかったとしても、
自分の「仲間」だと認定すれば、仲間意識が働く性質があります。
僕たちが利用するSNS上であったり、
所属するオンラインサロン上での繋がりでもそれは働きます。
人は社会的な生き物であり、
会社、家庭、社会から受け入れられることで安心感・満足感を感じる
マズローの欲求5段階説で言う集団帰属欲求(親和欲求)があります。
集団帰属欲求があるため、
意味のない集団であってもお互いがお互いを仲間だと認識することで、
それに安心感・満足感を覚えて、仲間意識を強めていくということです。
そして一般的に人には、自らが所属している集団の構成員を、
所属していない集団の構成員よりも好意的に扱う傾向があります。
さらには、その集団の理念や信念に沿うような形で行動を起こしていきます。
イギリスの心理学者ヘンリー・タジフルによって行われた実験では、
コイン投げの結果によって集団をランダムに振り分けられて、
これまで一切の関係がない全くアカの他人同士がグループに分けられました。
そのグループは、全くの他人で意味のない人たちで構成されています。
にも関わらず、参加者は自分が所属する集団を高く評価し、
もう一方の集団を低く評価する結果となりました。
さらに一歩進み、他集団と張り合うような行動まで取るようになって、
自分が所属する集団の利益を多少犠牲にしてでも、
もう一方の集団の利益を少なくする行動まで取るようになったのです。
このグランファルーンをマーケティングに応用したものが、
グランファルーン・テクニックと言われる技法です。
グランファルーン・テクニックは
一度もお会いしたことがないメンバー同士の意味を持たない集団に、
強い仲間意識を持たせる場合に効果的な技法と言えるでしょう。
ヒトラーのグランファルーン・テクニックを使った具体例
ユダヤ人虐殺を行なった独裁者アドルフ・ヒトラーの政治戦略には、
このグランファルーン・テクニックが応用されています。
ヒトラーは、ユダヤ人の脅威をでっち上げて、
アーリア人種という生まれながらの優位性を強調して、
強力なドイツ人アイデンティティを作り出していきました。
本来ドイツ人はドイツ人という意味のない集団でしかないのですが、
(グランファルーンでしかない)
共通の敵である「ユダヤ人」集団を作り上げて違いを誇張することで、
自らが所属する強力な「ドイツ人」集団を作り上げていったのです。
それによって団結したドイツ人は、自らの集団に自尊心を持ち、
固い信念によって結ばれた集団となり諸外国を攻め落とし、
結果、ユダヤ人の大虐殺という歴史に繋がっていくことになります。
コピーライティング・マーケティングで使う際の発動条件と注意点
共通の敵を作るライティングは簡単にはオススメできないのですが、
(島国に住む日本人に合った手法ではないから)
もしグランファルーン・テクニックの技法を使うとすれば、
・共通の敵の設定
・敵集団と自身が所属する集団の違いを強調
によって発動することになります。
同じような怒りや哀しみの感情を持つ人たち巻き込むので、
恐ろしいくらい反応が取れてしまう技法なのですが、
この技法を使う場合は、
具体的な敵でなく抽象的な敵を設定するようにしましょう。
具体的な敵を設定してしまうとただの誹謗中傷になってしまいます。
そして、それを何度も繰り返してしまうと、
同じように誹謗中傷が好きな人を引き寄せてしまいます。
今の時代、ブランドは個人単位でなくコミュニティ単位で考えるべきだと考えていて、
(クライアントさん向け教材でコミュニティ単位のブランディングを説明しています)
誹謗中傷好きが多く集まったコミュニティに価値を感じる人は少ないはずです。
「共通の敵を設定しよう」と書かれたブログや有料教材は多くあるのですが、
使用するとしても、一度そういった視点まで考える必要はあるなと思っています。