どうも、ゆうきんです。

今回はローボール・テクニックの説得戦術ノウハウについてお話します。

ローボールテクニックはプロパガンダの技法の一つで、フット・イン・ザ・ドア・テクニックや、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックと並び3大交渉術の一つと呼ばれていて、交渉の場面ではよく使われる技法です。また、恋愛の場面でもよく使われています。

ぜひ今回の記事を参考にローボール・テクニックを習得してください。

ローボール・テクニックとは?意味や具体例

ローボールテクニックとは、
最初に好条件での要求を相手方に提示し承諾を得た後に、
相手方に不利な条件を付け加える説得技法のことです。

相手方に、低い球(好条件)を投げることから、
ローボール・テクニックと呼ばれています。

1.好条件付与の要求を持ちかける
2.その要求を相手方が一旦承諾
3.好条件を除去

この3つがポイントになっています。

ローボールテクニックは恋愛心理学やセールスで使えるテクニック

後で説明しますが、ローボールテクニックは危険なテクニックです。

危険というのは、相手方の信頼を失いかねないという意味で危険という意味です。

例えば恋愛面であれば、

相手とお付き合いすることになった後に自分のデメリットをお伝えしたり、
(実は既婚者だった、子持ちである、彼氏彼女がいる、病気や借金がある)

セールス面であれば、

ホームページで提示していた価格で購入の問い合わせをしてみると、
実はその価格での購入には多くの条件があり、実際の価格は違っていたり。

etc.

ローボールテクニックは非常に危険なノウハウ

ローボールテクニックは、
最初から好条件承諾後に好条件を取り消すつもりであるため、
そのテクニックを使っていることがばれてしまうと信頼を失いかねません。

先ほどの例で言えば、

恋愛面だと、
「なぜ今までそのことを隠していたの?」
と思われても不思議ではありませんし、

セールス面だと、
「好条件を撒き餌にして誠実でない」
と思われてしまう恐れもあります。

そういった点で信頼を失いかねない危険なノウハウですし、
個人的には使うのは控えてほしいなと思っています。

にもかかわらず、このブログで紹介するということは、
こういったノウハウの存在を知ることで自己防衛にも繋がるからです。

ローボール・テクニックの存在を知っていれば、
「あ、今のセールストークはローボール・テクニックだな」
と気付くことができて、
その後に正常な意思表示ができます。

本来であればコミットメントの必要のない、
誤った行動の深みに足を踏み入れることを避けれるのです。

ローボールテクニックの原理は、
コミットメントの再生産にあります。

つまり、

小さなコミットメントを一度でもしてしまうと、
さらなるコミットメントを行う状況が生まれてしまうということです。

恋愛面で言うと、一度好きになって関係性を作ってしまうと、
(最初のコミットメント)

その後どれだけデメリットを伝えられようが簡単には離れられずに、
ずるずると関係性を継続してしまいます。
(さらなるコミットメント)

セールス面であれば、
最初の提示価格で一度お問い合わせをしてしまうと、
(最初のコミットメント)

その後思っていた条件と違うことを理由に購入決定の変更は可能ですが、
せっかくお問い合わせもしたので、
好条件除去後の条件での購入を決定してしまうことが多いのです。
(さらなるコミットメント)

実際に、アメリカ軍がベトナム戦争に深く介入していったのも
このローボールテクニックが原因だと「タイム」誌は分析していて、
国家でさえも深みに嵌ってしまう程の恐ろしい技法なのです。

この技法を使う側としては、
間違った目的で使ってしまって相手方をコミットメントの罠に陥れないように、

そして使う方のコミットメントの正当化の罠にはまらないように、
尊重するに値しないコミットメントを尊重しないためにも
ぜひこのノウハウを知っておてくださいね。

フット・イン・ザ・ドア・テクニックとの違い

フット・イン・ザ・ドア・テクニックはこちら

フット・イン・ザ・ドア・テクニックはとローボール・テクニックは、
コミットメントした感情を利用している点で同じですが、
相手方の承諾後に、好条件を除去するか否かが違っています。

※フット・イン・ザ・ドア・テクニックと名前が似ていることから、
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとローボール・テクニックとの
違いをクライアントさんから質問されたことがありますが、
この二つは全く違うノウハウになっています。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックはこちら