どうも、ゆうきんです。
今回はアンカリング効果についての説明です。
アンカリング効果はアンカーの法則とも言われ、日々の生活で頻繁に出会う法則です。この機会にぜひ押さえておいてください。
まずアンカリング(Anchoring)とは、錨(いかり)をおろすという意味です。
船では、軽風などから船の揺れをなくすために錨を下ろして船を固定するのですが、
錨をおろすと当然ですが、船はロープの範囲内でしか動けなくなってしまいます。
このことからマーケティングの世界では、最初に何か数字や情報が提示された場合に
その提示された情報や数字が錨(アンカー)となり、
無意識の内にその数字や情報に意思決定が影響を受けてしまう効果のことを言います。
ある数字や情報が提示されると、僕たちは無意識にそれに引きづられてしまうのです。
少し例を挙げましょう。
身近な例でいうと企業の広告などでこれは良く使われています。
このような広告を一度は見たことがあるかと思います。
参考価格:
¥ 64,800
本日の特選商品 価格:¥ 47,800
OFF:¥ 17,000 (26%)
などの表示がある広告です。
この表示では、「64,800円」という数字がアンカーとなっています。
この数字があることで、人は広告を見て基準価格から安くなっていると判断し、
その「17,000円安くなっている」という部分に注目して魅力を感じてしまいます。
最初に「64,800円」というアンカーとなる数字を提示しておくことで、
無意識のうちにその数字に感情が引っ張られて意思決定を下してしまうのです。
多くの店は、何らかの商品を価格より値引きして販売するときには
このアンカリング効果でお得感を演出して売り上げを伸ばしています。
もう一つは、セールスレターなどでよく見られる例です。
セールスレターでいうと、プライシング(価格設定)時に頻繁に使われます。
例えばこのような文章でアンカリング効果を使います。
僕はここ1年間で高額塾や企画に60万円以上を自己投資してきましたし、この企画では、直近1年間で学び実績を残した最新のノウハウを詰め込んでお伝えしています。また、あなたにはこの企画で月10万円以上を稼げるようになっていただくので、しっかりやれば半年で少なくとも60万円は稼げる計算になります。そうなると、参加費を60万円としても簡単にもとがとれてしまうので、正直に言うと参加費は60万円でも安すぎるかと思っています。
ただし、この価格だと購入できない人が多くなるのは目に見えていますし、そもそもこの企画はこれまで上手くいかなかった人を救出することが目的の企画です。
参加費を60万円にしてこれまで上手くいかった人に参加の門戸を閉ざすのは企画の目的ともずれてしまいますし、何より僕としても非常に不本意です。
そこで今回は、60万円でなく19800円で販売しようと思います。
などです。
この場合は、「60万円」という価格がアンカーになっています。
最初から本来の価格である19800円を提示するのでなく、
こうやってアンカーを設定した上で販売価格を提示することで
お客さんの目に19800円という価格が魅力的に映るのです。
このように、プライシング時にはアンカリングが有効になります。
ただし、注意してほしいことが一つあります。
安売り時に使うアンカリングは安価な企画を販売するときに有効で、
高額企画の販売時には、安売り感の演出は不要だということです。
高額企画は特別感やステージ感を徹底して演出していく必要がありますし、
安売りをしてしまうと特別感やステージ感を演出し難くなるのが理由です。
また、アンカリングは人間心理を上手く利用したマーケティングテクニックで、
他のマーケティングテクニックと掛け合わせても、人間心理を利用できます。
例えばメルマガの質問として、
A:目標額として月収100万円くらいを目指す人が多いですが、
あまたはどれくらいを目指しますか?B:目標額として月収10万円くらいを目指す人が多いですが、
あなたはどれくらいを目指していますか?
これはバンドワゴン効果とアンカリング効果を掛け合わせた質問ですが、
この二つの質問では、回答時にAの方が目標額は大きくなっていくのです。
その理由は簡単です。
Aは「月収100万円」という数字がアンカーとなり回答に影響を及ぼし、
「月100万以上を目指します。月50万円は稼ぎたいです。」
のような回答が多くなるのですが、
Bは「月収10万円」という数字がアンカーとなり回答に影響を及ぼし、
「月10万以上は目指します。月5万円は稼ぎたいです。」
のような回答が多くなる傾向にあるからです。
このようにアンカリング効果は他のテクニックと掛け合わせも可能です。
他のテクニックと掛け合わせることで効果は抜群ですし、
もちろん単発で使っても効果抜群のテクニックの一つです。
ネットビジネスで使用する際にはプライシング時が多くなってくるので、
上記内容を参考にしてアンカリングを自在に使えるようになってください。